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公開日 : 2018年11月02日

ヒューリスティック分析的なこと

サイトリニューアルをご依頼された際はRFP(提案依頼書)の有無をまず確認するようにしていますが、
小規模の事業者様ではかっちりしたRFPが無いケースがほとんどです。
ざっくりとしたご要望はありますが、RFPの無い状態である程度想像も含めて概算見積を作成し、
要件定義を取っ払っていきなりデザインを着手するケースが多いのが現実です。
そういうケースでは最初からデザイン(ワイヤーフレームレベルのケースもありますが)を着手し、
デザインを見てもらいながら細かい要件を定義していく、という作業を行います。
その際に、特別な機能開発以外は現行サイトに対してヒューリスティック分析的なことを行います。

ヒューリスティック分析的なこと

検索すると色々と出てきますが、シンプルにwikipediaの記事を参考に記載します。

1.システム状態の視認性を高める
2.実環境に合ったシステムを構築する
3.ユーザーにコントロールの主導権と自由度を与える
4.一貫性と標準化を保持する
5.エラーの発生を事前に防止する
6.記憶しなくても、見ればわかるようなデザインを行う
7.柔軟性と効率性を持たせる
8.最小限で美しいデザインを施す
9.ユーザーによるエラー認識、診断、回復をサポートする
10.ヘルプとマニュアルを用意する
引用 – ヤコブ・ニールセン フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

このガイドラインをベースにしてサイトを確認し課題を見つけます。
サイトリリース後はなかなかUI/UXの検証が行われていなかったり、
最新トレンドに合わせられていなかったり、
カスタマイズを行って一貫性がなくなっていたり、と長く利用されているサイトは
見た目で改善すべきポイントが結構出てきます。(ソースコードもなかなかあれなケースも多い)

ガイドラインと経験則から課題をピックアップし、
ダメージレベルとして、重要度(売上に関わるものがメイン)、使用頻度でマトリクス図を作成し優先度のレベルA、B、Cの3段階くらいで決めていきます。

A:早急に修正が必要
B:計画的に修正が必要
C:修正が望ましい

というような具合です。
よくある事例では、

  • ボタンがボタンとして認識しづらい
  • カート投入しても投入数がわからない
  • お気に入り登録した商品かどうかが商品詳細ページでわからない
  • スライダーの動きが遅い
  • テキストリンクが複数ある際に距離が近くて押しづらい

などがあります。
特にスマホファーストでデザインされていないサイトでは、
PCサイトから無理やりレスポンシブにしているケースが多く、
PCでは問題ないがスマホサイズにした時に破綻しているということがよくあります。
動線や、ハンバーガーメニュー内のコンテンツについても同様です。

課題解決策として、外部サービスを検討するか、
競合他社のサイトを分析したり、chromeアドオンのページアナリティクスを使ってクリック率を確認したりします。

対策後、3ヵ月ぐらいたてば前年比での成果がはっきりしてくるので、
改めて確認を行い、PDCAを繰り返す形になります。
この出だしの検討内容によって、リリース後の修正作業も少なくて済みます。